2009年5月31日日曜日

食道の病気(mallory-weiss症候群)

mallory-weiss症候群は嘔吐反射などによる急激な腹腔内圧の上昇でおこる。

胃噴門部近傍に裂創を生じ消化管出血をする。

腹腔内圧が上昇したときに 胃の一部が食道内に脱出して繰り返し嘔吐すると吐血下血が見られるようになる。

大出血すれば 出血性ショックを引き起こす。


どんなときに急激な腹腔内圧の上昇が起こるか・・・

・ 飲酒後の頻回な嘔吐・・・これは誰にでも起こりうるよね 新入社員さんは要注意!
・ 食中毒や消化性潰瘍に伴う嘔吐、咳やくしゃみ、薬による副作用に対する嘔吐・・・
・ 妊娠つわり・・・

うわぁ~これは 注意していても起こるかも知れないよね だって食中毒なんて どこでなるか分からないし・・・つわりなんて なりたくてなるものでもないし・・・

治療は 自然止血が多いようだけど 止血しないときは内視鏡的止血するんだって・・・

早めに病院で治療しなきゃね・・・
(ナースのための早引き消化疾患ハンドブック参考)

2009年5月16日土曜日

食道の病気(胃静脈瘤)

静脈瘤は 静脈が腫瘤状に大きくなったものだって・・・

原因のひとつには 肝硬変・・・これは原因の90%を占めているらしい・・・

あと 特発性門脈圧亢進症 肝静脈閉塞症 門脈塞栓症 日本住血吸虫症「なに?これ?」・・・

・・・肝硬変になると 門脈血流が阻害される(門脈圧亢進症)から 血液を送る側副血行路ができる

食道 胃静脈は側副血行路として使われ 次第に静脈瘤が形成されるが 静脈瘤の症状はなくて 静脈瘤が破裂して 吐血 下血 黒色便・・・

えぇ~ 症状がないんじゃあ 分からないジャン・・・定期健診すればいいか?!

検査は内視鏡検査 腹部超音波検査 造影CT検査がある

治療法は出血を防いで 破裂させないことを治療目的とする

内視鏡治療
・内視鏡的硬化療法(EIS):静脈瘤内に硬化剤を注入して血栓で閉塞させるか 血管外に注入して静脈瘤を圧迫して再発を予防する方法
・内視鏡的静脈瘤結さつ術(EVL):内視鏡先端のフードに静脈瘤を吸引し 静脈瘤の根元にゴムをかけて静脈瘤を壊死させる方法
内科的治療
・バルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術(B-RTO):大腿静脈からカテーテルを挿入して 静脈瘤のある血管でバルーンを膨らませて血流を遮断し硬化剤を注入する方法
<手術治療>
・直達手術とシャント手術
<薬物治療>
・門脈圧を低下させる目的で与薬 出血の緊急時にはピトレシンを注射 
(心不全や重篤な副作用があるので投与禁忌には注意が必要)
「ナースのための早や引き消火器疾患ハンドブック」参考

<日本住血吸虫>
扁形動物門 吸虫綱 二生吸虫亜綱 有壁吸虫目 住血吸虫科 住血吸虫属に属する動物。哺乳類の門脈内に寄生する寄生虫の一種である。中間宿主は淡水(水田や側溝、ため池)に生息する小型の巻貝のミヤイリガイ(別名カタヤマガイ)。最終宿主はヒト、ネコ、イヌ、ウシなどの様々な哺乳類である。日本住血吸虫がヒトに寄生することにより起る疾患を、日本住血吸虫症という。

<特徴>
紐状の形の、細長い吸虫。雌雄異体で、雌は黒褐色で細長く、雄は雌よりも淡い色で太くて短い。雄の腹面には抱雌管と呼ばれる溝があり、ここに雌がはさみこまれるようにして、常に雌雄一体になって生活する。 体長は雄が9-18mm、雌が15-25mm。虫卵の大きさは70-100×50-70μm。ヒトを含む哺乳類の血管(門脈)内に寄生し、赤血球を栄養源にする。

<生活環>
最終宿主動物の糞便とともに排泄された卵は水中で孵化し、繊毛をもつミラシジウム(またはミラキディウム)幼生となる。ミラシジウムはミヤイリガイの体表を破って体内に侵入し、そこで成長するとスポロシスト幼生となる。スポロシスト幼生の体内は未分化な胚細胞で満たされており、これが分裂して胚に分化し、多数の娘スポロシスト幼生となってスポロシスト幼生の体外に出る。娘スポロシスト幼生の体内の胚細胞は、長く先端が二又に分岐した尾を持つセルカリア幼生となって娘スポロシスト幼生と宿主の貝の体表を破って水中に泳ぎ出す。ミヤイリガイは水田周辺の溝などに生息しており、その水に最終宿主が皮膚を浸けたときに、セルカリアがその皮膚から侵入し感染する。その後肝臓の門脈付近に移動して成体となる。成体は成熟すると雌雄が抱き合ったまま門脈の血流をさかのぼり、消化管の細血管に至ると産卵する。卵は血管を塞栓するためその周囲の粘膜組織が壊死し、卵は壊死組織もろとも消化管内にこぼれ落ちる。出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

なに~ 日本住血吸虫症って怖い~ あなたは知ってますか


2009年5月6日水曜日

食道の病気(食道アカラシア)

下部食道括約部⇔LES(レス)は、胃の内容物が食道への逆流を防ぐ働きをする。


レスの弛緩不全と食道体部の運動異常から、食べ物が常に食道にとどまってしまうのが、食道アカラシアなんだって


症状は、嚥下障害で固形物より液体が飲みにくい・・・ふ~ん 普通なら液体のほうが飲みやすいような感じがするよねぇ~


食道アカラシアは水分が駄目だけど 食道がんだと 固形物が飲み込みにくくなるんだぁ~


就寝時には 逆流するらしい・・・


もれなく 胸焼けだね・・・


胸痛もあるのぉ~


体重も減少するんだ・・・ 私は違うわね・・・


検査は レントゲンで造影検査か 内視鏡検査


治療法は 食道の運動機能そのものを回復させる方法はない・・・ないのぉ~


じゃあどうするの?


レス圧を低下させて 食べ物を通過しやすくさせる目的で治療を行う。


薬物治療は アダラートなどがレス圧低下作用がある 他にニトロールなどが消化管平滑筋の弛緩作用となる・・・薬は循環器系のものかぁ~


バルーン拡張術は レスにバルーンを留置し バルーンを拡張させ平滑筋に一部亀裂を生じさせてレス圧を低下させる・・・んん~難しい~


手術療法は 筋切開術噴門形成術・・・ふぅ~ん


原因は不明なんだってぇ・・・だから 対症療法が中心なんだぁ~

そうかぁ~ 対症療法しかないんだ・・・

ならないように注意するしかないねぇ~

一番出来ることは 暴飲暴食をしない 刺激物は控える 食べてすぐに横にならないなどかなぁ~?!


(ナースのための早引き消火器疾患ハンドブック)参考

2009年5月3日日曜日

食道の病気(バレット食道)

食道の粘膜は扁平上皮で 胃の粘膜は円柱上皮と 質の違う粘膜で作られているんですよ~
不思議でしょ・・・同じ体の中の粘膜なのに 違った素材ってねぇ~

ところが この Barrett食道は 食道下部の粘膜が胃から連続して円柱上皮に置き換えられてしまっているんだそうです

そうするとどうなるのかなぁ~

バレット食道は後天的なもので 慢性的な逆流性食道炎を繰り返すとなってしまうんだって・・・

(LSBE)⇒円柱上皮が胃食道接合部から全周性に3㎝以上
(SSBE)⇒3㎝以下

症状としては 食道特有の自覚症状はないらしい

胸やけや呑酸があると 逆流性食道炎や食道裂孔ヘルニアを合併していることがあるんだって・・・

治療法は 逆流性食道炎や発癌の予防を目的として・・・

内視鏡治療で検査時に円柱上皮を除去したり・・・
内視鏡的粘膜切除術(EMR) アルゴンプラズマ凝固法(APC)などがある

手術療法で噴門形成術

薬物療法でPPI(オメプラール、パリエット、タケプロン)が第一選択薬となる
胃酸分泌を抑えて 逆流性食道炎の沈静化を目的とするが 必ずしもバレット食道への移行を抑えられるとは限らない

まぁ 見えないところなので 胃腸専門病院定期検査は大切ですよね

「ナースのための早引き消化器疾患ハンドブック」参考